スピッツの魅力 ② 1987 →

7月4日、大阪城ホールでのスピッツ結成30周年記念ライブに行ってきた。スピッツが結成されたのが、1987年の7月ということであるが、わたしが独立開業したのも同じ1987年7月であった。偶然の一致とはいえ、少し嬉しい気持ちになった。

オープニングは「醒めない」だった。やはり、スピッツの強いメッセージが込められているのであろう。ブルーハーツに触発され、パンクロックを志したが挫折し、ソフトなロックに独自の境地を見出した。しかしながら、まだまだパンクロックの革新的な思想は忘れないぞということだろう。

30周年ということもあって、有名な曲のほとんどが演奏された。

「涙がキラリ」はイントロのドラムの壮大な響き。そして、正宗さんの低く太い声の歌い出し「目覚めてすぐの蝙蝠が」と、サビの「心と心をつないでる」の高いハスキーな声のコントラストがよかった。七夕をイメージした名曲だ。

中盤、「楓」「夜を駆ける」一つ一つのフレーズが長く、どこで息をつないでいるのかと思わせる。ハイトーンなのに太く響き渡る声で正宗さんしか表現できない曲になっている。

2曲とも死をイメージしている。「楓」は亡くした恋人の思いを胸に抱いて必死で生きようとする者の歌、「夜を駆ける」は許されない恋人同士が、追われながら死を覚悟して逃走していく姿。「壁の落書き、いつしか止まった時計が永遠の自由を与える」ほんま詩人過ぎてしびれるわ。

終盤、パンクに帰っていく。「8823」「けものみち」「俺のすべて」など、これでもか、これでもかとロックを歌いまくる。田村さんは飛び跳ねて走り回るが、正宗さんは照れくさそうに階段を数回降りてファンに応える。

途中でトークタイムが何回かあったのだが、それが本当にゆるゆるで楽しい。スピッツのメンバー4人は喧嘩をしたことがないらしい。これからも、4人仲良く、変わらず、もっともっと新しいスピッツを聞かせて欲しいと思う。

1987→

それは今も続いている 膝を擦りむいても

醒めたがらない僕の 妄想が尽きるまで

それは今も続いている 泥にまみれても

美しすぎる君の ハートを汚している   

スピッツが歌うこと、詩を書くことで、僕らの心は揺さぶられ、浄化される。
正宗さんは、それをハートを汚してると照れている。

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