バレエ「白鳥の湖」を初めて観る

世界一と言われるボリショイバレエ団の「白鳥の湖」を、フェスティバルホールで初めて観た。もともと、わたしは、バレエやオペラを観るという高尚な趣味は持ち合わせていなかった。が、あるクライアントの方が音楽通で、クラシックコンサートやオペラにたびたび誘っていただき、段々興味を持つようになり好きになっていった。そんな中で、チャイコフスキーの3大バレエ曲も音楽だけを聴くことはあったが、今回は、バレエを見ながらの「白鳥の湖」である。しかもボリショイバレエ団である。期待に胸が膨らんだ。

なんといっても、あの有名な旋律をバックに、湖上で踊る白鳥オデットの美しさに幻惑された。あの旋律と一体となった白鳥の動きに正直ほとんど泣きそうになった。その手の動きの優雅さとしなやかさは、白鳥とも丹頂鶴ともみえる。そして、天を衝く足の伸びやかさは、女性の極限の美しさを表していると思った。

手を離さずにコミカルに踊る4羽の白鳥のダンスも楽しかった。

そして、最大の見どころは黒鳥に変身して王子を誘惑するオディールの踊りである。黒鳥オディールを演じるのは白鳥オデットと同一のダンサー、つまり、一人二役である。儚く優雅な白鳥オデットの踊りと、派手で妖艶な黒鳥オディールの踊りのコントラストが素晴らしい。ついに、オディールが、王子の心を射止め、歓喜しながら、32回のフェッテ(ターン)を繰り返す場面は圧巻であった。真実の愛を誓いながら、最後は、甘い誘惑に負けてしまうというシンプルなストーリー。

たった、2時間の公演であったが、日常とかけ離れた異次元のおとぎ話の世界へ、たっぷりと浸ることができた。その晩の食事とお酒は、最高に美味しかった。その夜は本当にぐっすり気持ちよく眠れました。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください